周知への戦慄

血の気の無い足跡
歩くたびに感覚は心細くなる
目の前に灯りがあるだろうと
安易に希望にすがり付いてはいけない
愛の唄を聞きすぎてもいけない
確かなものだという言葉より
何より映る事実に居たい

生憎ベルトのいらない姿
優しく抱いてほしいと嘆き
見えない人を作って遊び
愛情ばかりほしがり笑う
そんな鏡に映る顔

力なく倒れた
足はもう動かない
苦く黒い大地をかむと
声さえ出ずに目を閉じた
光はひたすら前にあり
それ以外には音もせず

も どる