恐怖にて

夜は自由であります
僕に於いては専ら
一抹の恐怖に打ち勝つか否かの
瞬時の思考の範疇に左右されるのです

其れはよもや解離性を持ち
状況に依ったもので
敵意においての僕は幸せ
妄癖の僕は無残であるのです

夜は自由であります
光見えぬは一層
其の王に君臨できる機会と共に
触れもせぬ悪魔にかき乱されるのです

僅かリアリストの欠片に依り
振りかざす束縛の抵抗で
さも事実を振る舞います
感覚の敗北の成立を押しのけ回り

も どる