殺す、ついに殺す

彼は誰彼と密度の高い接し方をし
その密度における高揚が彼を大きく酷く
なけなしの笑顔を捕まえておくれよ
その頃丁度幼児の頭を踏みつける

彼女の経緯が例え普遍性に満ちていても
それは僕が驚くべき笑顔の数だといわずに置けない
誰か都合の好い人間はいないのか
足元の水溜りは酷く衣服にこびり付き

周りが余りに成長した姿だと気づき
そういう集団の視線に恐怖を感じずにいられない
そう、唯一度抱いてくれれば好い
手足を食らえども健気な胴体こそ

何もかも、何もかも吐き気に混じってしまう
彼と彼女の営みとやらを不気味な笑みで観察す
瞬時に全て壊したくなるのだよ、僕は
頭が最後は旨いとの評判に振り廻されている故

も どる