細長く消え去る

目から零れ落ちる瞬間
消えそうに闇に溶ける瞬間
終に最大の人に出会える瞬間
罪を全て見定めた瞬間
個を失ってしまうその瞬間

すべての感覚器官は不確かだ
もはや感知は限界に千切れる
指先の熱さだけここに残り
鼓動の名残が解けていき
情報はすべての享受になる

今なにか見落としてしまった
今なにか失ってしまった
今すべて更新されてしまった
今すべて零れ落ちてしまった
何が張り付いてしまったのか

たどり着けない
感知の幕に
世界を覆うことができない
苦痛だ
絶望だ

そこで立っているのは
少年か少女か
立ち向かっている
そして今
すべては透過され塗りつぶされ形作られ嘔吐する

も どる