僕の容易さ

物語は僕のもの
幾つかの思慮など
消えてしまえ
消えてしまえ!

僕が語りたいのは常識でも教訓でもない
ただ僕が感動しうる陳腐な感情だ
人が人として生きている以上不可欠な
自分の在り処を明確にする感情だ

愛情だって僕のもの
大凡の表現など
必要ない
必要ない!

僕と他人との境界線など曖昧で構わない
単純に僕はこの感情の類たちと戦うのだ
意味も日が明ければどうでも好くなるよ
一点の欠如もない武器に成り果てるまでには

も どる